【金沢城めぐり】金沢城内に今も残る旧陸軍の建物「旧第六旅団司令部」

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旧第六旅団司令部

金沢城公園の北西部、二の丸の奥という、ほとんど人の来ないエリアに突如現れる西洋風建築の建物。

旧陸軍が金沢城内に建てた「旧第六旅団司令部」という建物です。

金沢城内に今も残る旧陸軍の建物「旧第六旅団司令部」

旧第六旅団司令部

金沢城に今も残る旧陸軍の建物「旧第六旅団司令部」。

ここは金沢城公園の二の丸広場のさらに奥にあります。

旧第六旅団司令部

石川門から見るとほぼ真反対の位置になりますね。

菱櫓より奥へと向かう人も少ないため、この辺りはいつもあまり人がいないんです。

でも実は玉泉院丸庭園からも近いんですけどね。

旧第六旅団司令部の向かいの土橋門には、防火の願いが込められた六角形の亀甲石とか、たくさんの刻印が掘られた石が見れる数寄屋敷石垣とか、他にも見所あるので、せっかくならこの辺りまで足を伸ばしてみるのもいいですよ。

金沢城土橋門

土橋門から見た切手門旧第六旅団司令部

門の奥にある白い建物が旧第六旅団司令部です。

旧第六旅団司令部とは

旧第六旅団司令部

旧第六旅団司令部は、明治31年(1898)に金沢城跡に建てられました。

木造平家建て、床面積196平方メートルの建物。

旅団というのは陸軍の部隊編成の1つです。

大きなものから順に、

軍→軍団→師団→旅団→連隊→大隊→中隊→小隊→分隊→班→組

というふうに感じ。

旅団は師団の下ですね。

旧陸軍では1師団に2旅団が置かれたそうです。

で、旅団の下には2、3の歩兵連隊が置かれたらしい。

旅団の規模は2,000〜5,000人くらいで、少将クラスが統括していたそうです。

そんな旧陸軍の建物がなぜ金沢城内にあるかというと、江戸時代が終わり明治維新を迎えた後、明治4年(1871)に旧陸軍の管轄となったからなんですね。

戦後、金沢大学のキャンパスとして使用されていた頃は、教育開放センターとして利用されていたそうです。

現在この旧第六旅団司令部の建物は、公園管理事務所が管理しています。

内部は旅団長室のほか事務室や会議室からなる大小9つの部屋があるそうです。

ただ残念ながら内部の見学はできないです。

江戸時代は数寄屋敷があった場所

旧第六旅団司令部

切手門から見た旧第六旅団司令部

この場所は、江戸時代は「奥向き」と呼ばれるエリアで、いわゆる藩主のプライベートゾーンです。

藩政期は数寄屋敷という側室の住まいがあった場所です。

数寄屋敷は明治期の火災で焼失してしまいましたが、切手門だけは残ったんですね。

ちなみに切手門は、三の丸東口から数寄屋敷に出入りするための門で、女中など身分の低い人たちが利用していた門。門の傍らには番所もあったそうです。

数寄屋敷は藩主の側室や女中たちが住んでいた、江戸城のいうところの大奥的な場所だったので、自由に出入りできる場所ではないのです。

この門を通るには、通行手形である切手が必要だったので「切手門」と呼ばれたそうです。

この切手門は明治の火災による焼失は免れたんですね。

旧第六旅団司令部

ちなみに切手門の横、管理事務所の向かいには二の丸へと続く石垣の門があります。

石垣だけでもかなり立派な作りなのでここもきっと櫓門があったんだろうなぁ。

二の丸御殿に通じる門だもんな。

絵図を見ても城門焼失としか書いてなかったから門の名前がわからんけど。

旧第六旅団司令部

切手門の奥にある第六旅団司令部

平屋でこじんまりとした感じの建物。

司令部というわりには思ったより小さい。

あまり華美な装飾もなくすっきりとした印象の建物ですね。

旧第六旅団司令部

窓は上げ下げ窓ですね。

派手な建物ではないけど、なんとなく明治の西洋建築の香り漂うレトロな感じが結構好き。

なぜか建物の後ろに木造の建物があったんですが、こちらはトイレや水回りの施設がある建物らしい。衛星・防災のためにわざわざはなれのように作ってるそうなんですが。

だとしてもなぜ木造?

本館と合わせようとはしなかったのかな?

ちょっとチグハグな感じがするけど。

旧第六旅団司令部

建物の基礎のレンガ部分にある換気口に五芒星が。

五芒星といえば安倍晴明!

なんで旧陸軍の建物に?となるけど、多魔除け=弾除けの験を担いでるそうで、陸軍のマークとしても使われてたそうです。

東京の千代田区にある旧近衛師団司令部庁舎(東京国立近代美術館分室)にも同じように換気口に五芒星のマークがあります。

旧第六旅団司令部

旧第六旅団司令部の左横の通路を進んでいくと、玉泉院丸庭園の方に続いています。

金沢城・旧第六旅団司令部へのアクセス

旧第六旅団司令部
所在地〒920-0937 石川県金沢市丸の内1
開園時間[3月1日~10月15日]7:00~18:00 (退園時間)
[10月16日~2月末日]8:00~17:00 (退園時間)
休園日無休
入園料無料
ライトアップ毎週金曜日・土曜日、祝日の前日など(その他、観桜期や紅葉期など)
日没から午後9時まで
無料
駐車場なし
アクセスバス「兼六園下」下車徒歩約3分
問合せ076-234-3800
URLhttp://www.pref.ishikawa.jp/siro-niwa/kanazawajou/

菱櫓・五十間長屋・橋爪門続櫓・橋爪門

開館時間9:30~16:30(最終入館16:00)
入館料大人(18歳以上)320円、小人(6歳~18歳未満)100円

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