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山中温泉街を一望できる山上に建つ「東山神社」。
ここ「東山神社」には漆器の神様、惟喬親王(木地屋祖神)が祀られてます。
山中温泉は山中漆器も有名ですからね。
各線形遊歩道の「芭蕉堂」のすぐ横に「東山神社」の鳥居があります。
せっかくだし参っていこうと軽い気持ちで行ったけど、まぁまぁ坂道を登りますよ。
「芭蕉堂」の近くに東山神社の由緒書の看板がありました。
それによると東山神社に祀られている神様は、
- 惟喬親王(これたかしんのう)
- 虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)
- 西宮大神
の3柱。
創建されたのは明治41年(1908年)と実は新しめの神社です。
木地師の沢出万吉さんが、惟孝親王が木地師の祖神だということを知り、惟喬親王の像を安置してまつったことが始まりだそうです。
しかも自費で像を作られたというから情熱がすごいね。
その後、堂宇も建立して、さらに漆芸の仏の虚空蔵菩薩と、商売繁盛の西宮大神(恵比寿)が祀られて、明治44年(1911年)に「東山神社」と称すようになりました。
東山神社に祀られている「惟喬親王(これたかしんのう)」(844〜897)は、平安時代の第55代・文徳天皇の第一皇子です。
普通に考えれば次の天皇なんですが、時の権力者・右大臣藤原良房の娘と文徳天皇の間に第4皇子・惟仁親王(後の56代清和天皇)が生まれます。
当然ながら右大臣の血を引く子を天皇につかせたい藤原良房の圧力によって、なんと皇位を奪われちゃいます!
その後、都を離れ、山峡に隠棲した惟喬親王は木地のろくろ引きや漆の製法を編み出したのです。
そして全国にその技術が伝わり、木地師の祖神、木地屋祖神として崇められるようになったのです。
いや〜人生なにがどうなるかわかりませんね。
ちなみに惟喬親王は、平安時代最強?のプレイボーイ在原業平や、歌人・小野小町とも親交があったらしいよ。
木地師の祖神・惟喬親王に、漆芸の仏・虚空蔵菩薩、そして商売繁盛の西宮大神(恵比寿)が祀られた東山神社は、山中漆器に携わる人にとって大切な神社ですね。
現在の社殿は昭和63年(1988年)に建立されたものだそうです。
「うるしの日」の11月13日には、「東山神社」でも毎年「秋季例祭」が行われているそうです。
11月13日がなぜ「うるしの日」かというと、「惟喬親王が京都嵐山の法輪寺で、漆の製法を虚空蔵菩薩から伝授された日」なんだそうです。
東山神社の参道入口に立つ「一の鳥居」。
両脇には「芭蕉堂」と、山中温泉で有名なレストラン「東山ボヌール」があります。
鳥居をくぐったすぐ先に、先ほどの由緒書があります。
緩やかな坂道で、ちゃんと舗装もされてるのですぐ着くと思ったんですよね。
最初のうちはね、苔むしててジブリ感もあり楽しいです。
途中ゆるやかな場所も。
坂がちょっと急なとこは真ん中が階段上になってるみたいですね。
あれ、5分以上歩いてるけど、神社の影も形も見えんな……
途中なにやら水場?のようなものがあった。
手水舎?なわけないよな。
う〜む神社はいずこ?
まだ登るのか?
さすがにちょっとしんどくなってきたあたりで、ようやく二の鳥居が見えた!
いや思ったより遠かったわ。
参道は整備されてるし歩きにくいわけではないけど、ちょっとふらっと行ってみようかな、くらいのノリで行くと思いの外しんどいよ。
うっかりこんな感じでいっちゃったよ。
いけなくはないけどかなり坂道登るから歩きやすい服装のがオススメだよ。
最後の階段を上りきった二の鳥居の向こうにようやく御本殿が見えた!
境内に入り、ふと目をやるとなかなかの絶景。
いや〜かなり登ったねぇ。
眼下に温泉街があるよ。
手水舎はたぶんこれ、かな?
なかなか立派な社殿ですね。
社殿の周りの雪除けは北陸の神社などではよく見かけますよ。
山中は雪、多そうですもんね。
境内にも由緒書がありましたが、ちょっと字が消えかけてた。
でも山道にあったのと内容は同じと思います。
「東山神社」の建つあたりは、かつて戦国時代まで「黒谷城」がありました。
黒谷城は一向一揆衆が立てこもり越前の朝倉教景と戦い、また織田家の家臣・柴田勝家と激戦を繰り広げ落城した場所でもあります。
たしかに山の上から渓谷を見下ろすと籠城にはもってこいの場所かもしれませんねぇ。
名称 | 東山神社(ひがしやまじんじゃ)HIGASHIYAMA shrine |
---|---|
創建 | 明治41年(1908年) |
御祭神 | 惟喬親王 虚空蔵菩薩 西宮大神 |
御朱印 | あり(白山神社(白山町)でいただけます) |
所在地 | 〒922-0114 石川県加賀市山中温泉東山ホ158-1 |
拝観時間 | 自由 |
社務所 | なし |
定休日 | なし |
駐車場 | 黒谷橋横駐車場(無料)が一番近い |
アクセス | 黒谷橋から徒歩約8分 |
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