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年末に『第90回全日本フィギュアスケート選手権大会』を見に行ってきました。
試合やアイスショーなど生で見るのはおよそ2年振り。
テレビ観戦でもすごいなと思うのですが、やはり生は、なんですかね、リアルに感じる緊張感が半端なかった。
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2021年12月26日、男子フリー。
いよいよ勝敗、そして五輪代表が決まる。
さらには4回転アクセル挑戦という歴史的な日。
この日は開場が13時半。
最終グループの公式練習が13:55。
つまりこれは、公式練習が見れるってことですよね!?
そりゃあ見たいでしょ。
だって普通見れない場面じゃないですか。
男子ショートの日から埼玉にいるので余裕で間に合う。
行くでしょう。
問題は何時に行くか。
入場時には、検温、手指消毒、荷物チェック、コート内チェック、からの電子チケ提示という流れ。ある程度入場時に時間がかかるであろうことを考えると開場の1時間前にはいたほうがいいよね。
でも他にすることもないし、たっぷり朝ごはんを食べて12時に現着で行けばいいかな?
と思ったんですよ。
割とみんなそんな感じに考えたと思うんですよ?
ただ、電車内で開場待ちの行列がえげつないことになってるという情報を目にしまして……
え?と思いつつたまアリついたら、
え、これは一体という大行列で一瞬なにごとかまるでわからなかったですよね。
すぐさま最後尾に並びましたけど。
遠かった。初めてたまアリの外周を歩いた。
次々とやってくる人たちもみんな、え?ドユコト?という感じでどんどん列に並び、一瞬で最後尾が見えなくなりましたよね。
そりゃびっくりですよね。
正直これは公式練習間に合わないかもしれない、最後の方見れればいい方かな〜と思ったのですが、スタッフのオペレーションが素晴らしかった。
流れるように会場内へと吸い込まれていき、あれよあれよという間に公式練習前に会場内に入れました。
すげ〜。
お客さんもすぐ入れるようにと、カバンやコート前を開けたり、すぐ出せるように電子チケを用意するなどしておりましたが、スタッフ・お客さんとも見事なまでに無駄のない動きでした。
席に着くとちょうど第3グループの練習が終わり最終グループの面々が出てきたところ。
練習なのに緊張感ハンパない。
練習なのにほぼ満員じゃない?というくらいお客さんが入ってるからかな?
なんというか、これまでに見たがむしゃらにすごい勢いで跳んでいく4Aとは違い、とても淡々と静かな練習。
静かにリンク外周を滑り、たまに空間を見つけてはジャンプを跳ぶ。
あまりに4回転や3Aを軽がると跳ぶのでびっくりするんですけど。
そんな軽々と跳ぶジャンプでしたっけ?という……
そしてゆっくり滑ったかと思うとこれまた軽々と3A-3L。
トリプルアクセルからの3回転ループ?の連続ジャンプ?
セカンドジャンプに3ループ?それも3Aの後に?
もはや意味不明です。
しかもめっちゃ軽々と跳ぶ。
プログラムには組み込まれてないけど、いやこれプログラムに入れましょうよというくらい軽々と跳ぶんですよね、人間なのかな?
曲かけでは4Aは抜けてしまったけど、曲かけの後踏み切った場所を確認してくるくる。
曲かけもきっちりやるという感じでもなく、抜くとこは抜く、合わせるとこは合わせるみたいな。
終始、淡々と静かな雰囲気の練習だったのが印象的でした。
公式練習のあとは、一旦外に出て栄養補給。
今日は長いですからね。
当然周辺の飲食店はどこも混んでるので、隙間を見つけて急いで食べてという感じではありますが。
席へと戻り、いよいよ試合開始。
全日本を目指してきた選手もいれば、五輪へ、世界を目指してきた選手、それぞれの目標に向け闘う選手たちの演技はどれも素晴らしく。
見事な演技が続く中、ついに羽生選手の演技が始まります。
フリーの日もジャッジ席と反対ロングサイドの席だったので、スタートポジションはお背中。
なのですが、テレビ等ではお背中から映されることはないのでこれはこれでまた見応えあります。
というかただ立ってるだけでもう美しい。
なぜあんなにスッと立てるのか……
音楽がなりいよいよ「天と地と」が始まる。
昨年は前へと進む冒頭の振りが、今シーズンからは後ろへと下がる振り付けに変わっている。
おぉこちらへと近づいてくる、というだけでドキドキしてしまいますが、最初のジャンプは“4
A”!
成功しろ〜成功しろ〜、と心の中でひたすらお祈りし続け固唾を飲んで見守ります。
お祈りすることしかできないですから!
そして、
おぉぉ跳んだ!?
あ、両足?
でも回転は?足りてた?
わからぬ
とドギマギしつつも当然ながら演技は続きます。
しかしその後はただただ素晴らしかった。
なんの問題もなく、というか毛ほどのゆらぎもなく次々と流れるように美しくジャンプを決めていく。
見事なまでにジャンプもスピンもステップも演技の中に溶け込んでいて、ぐんぐんと羽生選手の演技へと引き込まれていく。
失敗する雰囲気など微塵も感じさせない、まるで壮大な叙事詩?映画?舞台?でも見ているような、本当にこれは競技なのかなというほどに完璧な世界観が紡がれていく……
まぁ改めてテレビ等で見るとえげつないほどに難しいことを最も簡単にやってのけちゃってるんですよね。
何度見返してもついつい引き込まれてしまうのだけど、努めて冷静に見ても、えげつな、なんつー難しいことをさらっとやっちゃってんのかな、人間技じゃないよね。
やっぱり人間じゃないのかもしれないな、うん。
余裕綽々といった感じに見えてた4回転サルコウでしたが、ご本人は相当緊張されてたのか……
4Aはまぁ確かに両脚着氷でしたけど、会場のリプレイで見ても、あーちょっと贔屓目に見ても回転足りないかなぁという感じではありましたが(でもダウングレードはちょっと厳しすぎじゃない?とも思ったけどさ)、他はもう、完璧、としか思えなかったけど、本人的には十分納得のいく演技とまではいかなかったのかなぁ。
ご自身による解説というのは聞いてて勉強になりますね。
まぁご本人からすればもっと色々な思いがあるとは思いますが。
そして表彰式がめちゃくちゃかわいかったのですが、表彰式の公式動画はないんですね、残念。
オリーブの月桂冠、渡されてどうしたらいいのか困ってましたねぇ羽生選手。
以前もうまく被れず困惑してたなぁ。
被り物、苦手なのかな。
結局腕に引っ掛けてましたけど。
リンクを周回中、月桂冠からひらひらと葉っぱが落ちて、それに気づいた昌磨と鍵山くんが拾って「落ちたよ〜」みたいな感じで渡してたのがまたほっこりしてかわいかったですねぇ。
ちょうどその瞬間が目の前で、あ、なんか落ちた、あ、拾った、かわいいな君ら、て感じでした。
表彰式の後はいよいよ北京五輪の代表選手発表かぁ、とドキドキしてたんですけどね。
まさかの表彰式後、帰らされまして。
え!?
代表発表は?会場でやるんんちゃうの?え、いつも会場で発表されてたよね?え、なぜ?
と疑問符しか浮かばないまま結局会場をあとに……
え、テレビで発表なのかな、どういうこと?
と戸惑いながらも急いでホテルへと戻ります。
時間はもう夜10時ですからねぇ、お店でご飯を食べるにも微妙な時間だし、代表発表がいつくるかわからんし……
と、コンビニで夜食を買い、急いでホテルへと戻る。
たまたまホテルのエレベーターで一緒になったご夫婦の奥様が「代表発表来たよ!」とおっしゃられたので、思わず元気良く「はい!」って反応しちゃいましたよ。
たぶん奥様は旦那様に向かって言ったんだと思うんですけど、このタイミングで代表発表ってフィギュアしかないでしょ、そして自分に話しかけられたかと思うじゃないですか。そんなわけないんだけど。
そしたら奥様が「あ、見ます?」と言って、イヤホン外して音声オンにしてくれたんです。
ちょうどそこでエレベーター着いちゃったんですけどね。
「YouTubeです!代表会見!」
と教えてくれたので、
「ありがとうございます!」
と言って急いで部屋に戻ってYouTubeつけました。
最近のホテルのテレビってYouTubeもつくんですね、ありがたい。
そして情報を教えてくれた奥様ありがとうございます。
まぁ羽生選手と坂本選手は優勝したので代表決定は間違いないけど他のメンバーも気になるじゃないですか!
北京五輪代表は、
男子
- 羽生結弦(ANA)
- 宇野昌磨(トヨタ自動車)
- 鍵山優真(オリエンタルバイオ/星槎)
- 三浦佳生(目黒日本大学高等学校)※補欠
- 友野一希(セントラルスポーツ)※補欠
- 三宅星南(関西大学)※補欠
女子
- 坂本花織(シスメックス)
- 樋口新葉(明治大学/ノエビア)
- 河辺愛菜(木下アカデミー)
- 三原舞依(シスメックス)※補欠
- 宮原知子(木下グループ)※補欠
- 松生理乃(中京大中京高校)※補欠
ペア
- 三浦璃来/木原龍一(木下グループ)
アイスダンス
- 小松原美里/小松原尊(倉敷FSC)
- 村本哉中/髙橋大輔(関西大学KFSC)※補欠
全日本の表彰台メンバーになったんですね。
それにしても、毎回思うのが、枠が足りない!
3枠じゃ全然足りないわ〜。
どうせならISU救済枠とか作りませんかね?
だって代表から漏れた選手も他の国なら優勝、台乗りできるレベルですよ!
まぁ強い選手たちと競うからこそレベルが上がってるのもあるとはいえ、辛い……
ISU特別枠とかあったら面白いと思うんだけどなぁ、だめかぁダメだよなぁ……
舞依ちゃんとリーザ(トゥクタミシュワ)五輪行かしてあげたいなぁ……
勝負の世界は辛いっす……
だからこそドキドキワクワクするのだけど。
そしてイルミネーションはこの日も綺麗だった。
お覚悟を決められたのですね。
ならばこちらも覚悟を決めて全力で応援します!
いやまぁうん、正直なとこ、4A跳んだら辞めるんだろうなぁと思ってました、はい……
辞めちゃったら、やっぱちょっと寂しいなぁ、アイスショーでは見れるだろうけど、でもあの試合のヒリヒリした、ほんとにただの観客の自分の吸う息の音すら出せないようなあの緊張感はもう味わえないんだよなぁ……
と思っちゃってました。
でもそれと同時に、もう解放されて欲しいな、とか怪我しないで欲しいし、というか体を大事にして欲しいし、世界中で一番幸せになって欲しいんですよ。
というなんともいえない矛盾した感情がありました。
でもそんなファンの気持ちも全て汲み取った上で、「4A成功させて優勝する!」と強い気持ちを語ってくれるのならこちらも全力で応えねば。
寂しいとか言ってられません。
とはいえ一ファンに何ができるというものでもないですが。
神社を見つけてはお祈りし、
足腰にいいという神社があるならお詣りし、
勝負の神様がいる神社を見つけてはお祈りし、
という祈祷班活動くらいしかできませんが、常に羽生選手にいい気を送り続けます。
先日放送された『S☆1』のインタビューが素晴らしかった!
これは本当にたくさんの人に見てもらいたいくらい素晴らしい内容だったので公式動画、あげてくれないかなぁ。