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金沢城の鶴の丸休憩館を少し上った先にある鶴丸倉庫。
金沢城内にわずかに残る江戸時代からの建物で、国の重要文化財でもあります。
普段は内部の見学はできないのですが、特別公開時は内部に入って見学することができますよ。
金沢城の重要文化財[石川門・鶴丸倉庫・三十間長屋]は年に何度か特別公開されるよ鶴丸倉庫は幕末、嘉永元年(1848)に武具蔵として建てられた土蔵。
石川門や三十間長屋とともに、国の重要文化財に指定されています。
【金沢城めぐり】金沢城公園「石川門(重要文化財)」は内部が公開される時がある 【金沢観光】金沢城の重要文化財特別公開で「三十間長屋」の内部見学に行ってきました2階建てで幅15メートル、奥行き22メートルの大きさ。
ちなみに城郭内に残る土蔵としては、全国最大規模の土蔵なのです。
明治時代になると、金沢城は旧陸軍に接収され、鶴丸倉庫は陸軍の被服庫として使われていました。
鶴丸倉庫という呼び名も明治期に付けられたそうです。
鶴丸と言いつつも、実際に鶴丸倉庫がある場所は東の丸付段という場所なんですけどね。
鶴の丸にあるわけではないのですよ。
鶴丸倉庫の内部は普段は非公開です。
ただ重要文化財の特別公開の日には、内部まで見学できるのです。
冬以外、春から秋の週末はほぼ公開されてます。
特別公開の時は、建物内にボランティアガイドの方も常駐しているので、どんな建物なのかとか、疑問に思ったことを尋ねると丁寧にいろいろ教えてくれますよ。
金沢城の重要文化財[石川門・鶴丸倉庫・三十間長屋]は年に何度か特別公開されるよ以前訪れた時は公開時間が過ぎてしまっていたんですよね。今回はちゃんと時間内に来ました!
【金沢城めぐり】重要文化財の鶴丸倉庫は金沢城内に残る数少ない藩政期の建物の1つ鶴丸倉庫内は土足厳禁です。
中に入るとだだっ広い空間が広がっております。
そして結構天井が低い。
1階にはちょっと休憩できるベンチと、大名行列を描いた絵巻物の展示がありました。
とにかく、長い!
さすがというかなんというか、加賀百万石の大名行列、超絶長いわ。
少なくとも2,000人前後はいたらしいからな、多い時は4,000人くらいいたらしいし、参勤交代の大名行列には。
ちなみに1回の参勤交代で大体5〜6億円くらいかかっていたらしい……
もはやこの絵巻物の大名行列には何人いるのか数える気にもなりませんが。
絵巻物の長さ伝わるかな?
とりあえずお殿様を探してみようと思うのですが、人が多すぎる。
ちなみに大名行列の絵巻物には、名前というか役職が書いてありますので、「御」と書かれたお人が藩主様ですね。
こちらがお殿様です。
てっきり駕籠に乗ってるのかと思ったら、馬にお乗りでした。
駕籠もありました。
予備の馬もいた。
どうやら乗り物とかに「御」がついてるのは、お殿様専用らしい。
鶴丸倉庫の2階へと上がります。
2階は特に何も展示物などはありませんでした。
空間が広がるのみ。
そしてやはり天井が低いような……
よく見ると梁や床は飴色に変わっていて、歴史を感じますね。
かつてここにはたくさんの人が出入りしてはお勤めしていたのかなぁ。
天井には何かを引っ掛けるような棒がたくさんありました。
なんだろ、服でも吊るしてたのかな?
そして柱を見てみると、ん?林軍曹?
そしてなんかの計算式か?
これ多分旧陸軍の人が書いたんだろうな。
なんだこの計算。
そして林軍曹がえらいしっかり残ってますねぇ。
他の柱にもちょいちょい何かを書き記したメモなのか落書きなのかがありました。
柱に残る昔の人の走り書きを探してみるのもなかなか面白いですよ。
でも1階の柱にはあんまり書いてなかったな。
2階の柱には結構あった。
なんというか、こういうのを見ると一気に現実味というか、あ、ほんとにここで生活してる人がいたんだよなぁというのが感じられて、ちょっとワクワクしますね。
ちなみに土蔵の天井近くにある窓、通気口?は、実はど真ん中ではないんですよ。
ちょっと真ん中からずれてるんです。
これボランティアガイドの方に教えてもらったんですけど、言われるまで気づかなかった。
改めて外から見ると、一番上の窓がちょっと右にずれてますよね。
なんでずれてるのかっていうのを聞いたような気はするのですが、忘れました……
鶴丸倉庫の窓周りには漆喰で鳥居型の装飾が施されています。
なるほど、確かに全ての窓周りに白い枠、漆喰の枠がありますね。
そして最上部の窓と、側面の2階部分以外の窓には板葺きの庇がついてます。
このような装飾は金沢市内の土蔵でもよく見られるタイプのものだそうです。
入り口横の窓がわかりやすいですね。
この窓に付けられた庇なんですが、なんと取り外し可能なんです!
近くでよく見てみると、あ、なんか引っ掛けてますね。
窓枠下も庇を支えるフックのようなものがありますね。
なるほどこれなら簡単に脱着できそう。
おもしろ〜い。
鶴丸倉庫の外壁の上部は漆喰の城壁となっていて、下部分、腰と言われる箇所ですが、ここには石貼りという技法が用いられてます。
薄いプレート状の石版を板のように貼り付けてるんです。
近くで見るとよくわかりますが、鉄の鋲でバチーンと打ち込んであります。
角んとこ見るとわかりやすいですね。
床下の換気口。
上げ下げ式の蓋が取り付けられていたそうです。
そうして見ると、見た目はシンプルなれど、なかなかに凝った作りの鶴丸倉庫でした。
鶴丸倉庫の後ろには桜の木が植わってました。
ここから東の丸北面石垣もよく見えますよ。
【金沢城石垣めぐり】東の丸北面の石垣は前田利家の時代に築かれた金沢城初期の姿を残す石垣所在地 | 〒920-0937 石川県金沢市丸の内1 |
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開園時間 | [3月1日~10月15日]7:00~18:00 (退園時間) [10月16日~2月末日]8:00~17:00 (退園時間) |
休園日 | 無休 |
入園料 | 無料 |
ライトアップ | 毎週金曜日・土曜日、祝日の前日など(その他、観桜期や紅葉期など) 日没から午後9時まで 無料 |
駐車場 | なし |
アクセス | バス「兼六園下」下車徒歩約3分 |
問合せ | 076-234-3800 |
URL | http://www.pref.ishikawa.jp/siro-niwa/kanazawajou/ |
重要文化財特別公開
施設 | 石川門・鶴丸倉庫・三十間長屋 |
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公開日 | 日程は金沢城のサイトやパンフレットでご確認ください https://www.siro-niwa.com/_wp/event/ |
時間 | 9:30〜15:30 |
入場料 | 無料 |
- 2021年3月に訪問した際の内容です。営業形態、営業時間や定休日が表記と異なる場合がありますので、ご利用の際は必ず事前にご確認ください。
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- 写真の無断転用はご遠慮ください。
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