【金沢】キリシタン大名・高山右近についての解説がすごい「カトリック金沢教会」

金沢のほぼ中心地、金沢21世紀美術館近く、石川四高記念文化交流館の向かいにある「カトリック金沢教会」。

キリシタン大名・高山右近の聖遺物を安置している教会でもあり、教会内には高山右近についての解説がすごいんです。

カトリック金沢教会にある高山右近の紹介パネル

カトリック金沢教会には、キリシタン大名・高山右近の聖遺物があり、また、26年間加賀藩に住んでいたこともあってか、教会内には高山右近に関する紹介パネルやら資料がたくさんありました。

これは教会入り口にあったもの。

パネルというか、のぼり？

こちら高山右近の年表。

結構細かく書かれてる。

高山右近は、天文21年（1552年）に摂津国、現在の大阪府北中部、及び兵庫県南東部に生まれます。

父は摂津国・高山の地頭・高山友照（たかやまともてる）。59代天皇・宇多天皇を父に持つ敦実親王の子孫でもあります。なかなかのお家柄。

父の高山友照がキリシタンとなり、妻子や家臣にも進めたことで、右近もキリシタンになり、正義の人という意味の「ドン・ジュスト」という洗礼名を受ける。

あ、なるほど、パパが先にキリシタンになったのか。

波瀾万丈すぎる高山右近の生き様

右近22歳の時、首を半分切断されるほど深い傷を負い、生死の境を彷徨う。

なんと奇跡的に回復！

これがきっかけとなり右近にさらに深い信仰心が生まれる。

首半分切断て……、家族、家臣ともキリシタンだったのだとしたら、もしかしたら西洋の医師の手当を受けたのかなぁ……

父の引退により高槻城主となった右近。

今度は27歳の時、仕えていた荒木村重が謀反を起こし織田信長と対立！

織田家への謀反はやめようと説得するも、なんと父も織田と対立すると言い出し、板挟みになる右近。

そこで右近、なんと家族も領地も捨てるという覚悟で頭を丸めて信長に単身投降。

この潔さに感心した信長、出家を止めさせ、右近は再び高槻城主となり信長に仕えることに。

信長、そして秀吉の家臣となり武功を挙げる高山右近。

なんと6万石の大名となるも、秀吉によりバテレン追放令が出されます。

キリスト教を捨てることを拒んだ右近は、領地を返上します。

この時右近36歳。

肥後国や小豆島で暮らしたのち、加賀藩の前田利家に預けられ金沢へとやってきます。

加賀藩から1万6千石の禄を与えられ政治や軍事の相談役として金沢の地で暮らしながら、布教活動も続けます。

時は流れ徳川の世となり、戦国の世が終わるも、今度はキリシタンへの弾圧が強まります。

徳川家康がキリスト教禁教令を発布。

キリシタンに国外追放の命令が下されます。

右近はこれに抵抗することなく、家族らとともに長崎を経て、マニラへと旅立ちます。

この時右近63歳。

マニラのルソン島に着くと、スペイン国王の名の下に国賓級の歓待を受ける右近。

というのも高山右近の日本での布教活動が伝わっていたんですね。

しかし、マニラ上陸からわずか40日後、高山右近は熱病に冒され、64歳で息を引き取るのです。

まさに全てを捨て信仰に生きた人。

そして右近の死から401年、ローマ法王により『福者』に認定されるのです。

伴天連の大旦那

高山右近が城主を務めた高槻城下には、キリシタンの数が一気に増えたそうです。

京都に南蛮寺、いわゆる教会、を建てたり、織田信長と交渉したりと、日本におけるキリスト教の発展に貢献。

名だたる戦国武将にもキリスト教を布教。

あの軍師・黒田官兵衛も右近により洗礼を受けた人なのです。

いや〜右近の布教力、半端ないですね。

その一方で、大名というか武将としても有能だったんですよね。

だからこそ伴天連追放令の後、加賀藩に客将として迎えられるんだけど。

金沢城の築城や城下の整備にもかなり関わっているのですよ。

もちろん布教もしてる。

金沢にも南蛮寺をたてて、なんとクリスマスパーティーを行ったという記録もあるんですよ。

これだけみてもかなり有能で活動的な人だったんだろうな、と思いますね。

でも自分の私腹を肥すことはしない。

神様かな？

他にもまだまだいっぱい紹介パネルがあります。

もう1冊の本になりそうな勢いですよ。

日本全国の高山右近の信仰と殉教の足跡の地図。

けっこう全国点々とありますね。

金沢だけじゃなくて能登にも右近ゆかりの地があるのか。

教会の入り口には高山右近の銅像もありますよ。

これは、カトリック金沢教会内の告解室。

映画とか海外のドラマでよく教会の告解室で事件が始まるよなぁと思って、つい。

ちょっと話がそれましたが、キリシタン大名・高山右近について知りたいなという方は「カトリック金沢教会」に行ってみてはどうでしょう。

なかなかの情報量がありつつも、わかりやすくまとまってます。

入り口には持ち帰り自由の右近についてまとめられた冊子もありました。

教会内のステンドグラスも美しくて見応えありますよ。

キリシタン大名高山右近ゆかりの「カトリック金沢教会」へのアクセス

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