【金沢】兼六園といえばやはり2本脚の「ことじ灯籠(とうろう)」!もともとは左右同じ長さだったらしい

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兼六園ことじ灯籠・金沢

兼六園といえばことじ灯籠!なくらい、有名すぎる兼六園随一の観光スポット。

今では兼六園の名所なだけでなく、金沢を代表する観光地ですね。

庭園の池に浮かぶことじ灯籠はまさに幽玄の美……な風情たっぷりですが、実はこれまでになども倒されたことがあり、今のことじ灯籠は2代目なのです。

兼六園の名所ことじ灯籠の名前の由来

兼六園ことじ灯籠・金沢

兼六園、そして今や金沢のシンボル「ことじ灯籠」。

ことじ灯籠の足が2本足になっていて、楽器の琴の糸を支え、音を調整する琴柱(ことじ)に似ているから「ことじ灯籠」と呼ばれています。

兼六園のことじ灯篭は「徽軫灯籠(ことじとうろう)」と書く

琴の糸を支える琴柱に似ているから「ことじとうろう」というなら、じゃぁ琴柱灯籠と書くのかと思いきや違いまして

ことじ灯籠は

徽軫灯籠

と書きます。

いや読めんて。

ほぼ初めて見たよこんな漢字。

でもパンフレットや公式サイトには「徽軫灯籠(ことじとうろう)」と書かれてるので、これが正式なんでしょうね。

「徽軫」は「琴柱」とほぼ同じ意味らしいです

『名勝 兼六園』の巻末に

徽は琴の節、軫は絃、足の形が琴柱に似ているのを唐めかした名で呼んだもの

唐めかす(からめかす)、要するに唐風ということなので、中国、異国風に呼んでみたということなんですかね

ちょっとおしゃれぶってみた、みたいな?

徽軫灯籠(ことじとうろう)と虹橋

兼六園ことじ灯籠・金沢

霞ヶ池に浮かぶことじ灯籠

その手前に架かる橋は「虹橋」と言います。

ことじ灯籠が、お琴の琴柱(ことじ)。

そして虹橋がお琴本体を表してます。

虹橋の下を流れる曲水のせせらぎ、音が流れるということですね。

つまり、ことじ灯籠・虹橋・曲水でお琴の音色を表すという演出なのです。

雅なこと考えますねぇ。

ちなみに虹橋は、お琴本体に見立てていることから別名:琴橋とも呼ばれてるそうです。

2枚の石を重ね合わせたように見えるのですが、実は1枚の石を削って造られてます。

虹橋に使われている石は、金沢城の石垣にも使われている戸室石の中でも赤色の赤戸室石です。

現在の虹橋は2代目です。

たくさんの人が渡るし、風雨にさらされる以上すり減るのは仕方ないですからね。

初代の虹橋は旧津田玄藩邸(武家屋敷)の庭にあるそうです。

旧津田玄藩邸は、兼六園に隣接してるけど兼六園の管理事務所?になってるみたいで内部の見学はできないっぽいです。残念。

徽軫灯籠(ことじとうろう)の片方の足が短いのはなぜ?

兼六園ことじ灯籠・金沢

ことじ灯籠といえば、灯籠にしては珍しい2本足。

兼六園にはたくさんの灯籠があるけれど、2本足の灯籠はこのことじ灯籠のみ

そして左右の足の長さが違う。

そのアンバランスさがまた良い、とされてるんですが、実は元々はことじ灯篭の左右の足の長さは同じだったらしいんですよね。

そもそも2本足ということ自体珍しいのですが、水面を照らすための雪見灯籠が変化したものだそうです。

雪見灯籠とは石灯籠の1つで、背丈が低く、笠が大きいのが特徴で、竿と呼ばれる脚が3脚から6脚で外方に広がったもので、日本庭園によく用いられます

2本脚だとかなりバランスを取るのが難しいと思うんですよね。

この兼六園のことじ灯籠ですが、元は、粟ヶ崎の豪商・島崎氏が、加賀藩13代藩主・前田斉泰(なりやす)に献上したもの。

岡山県産の石で作られていて、その時のことじ灯籠の足は2本とも同じ長さだった。

江戸時代の絵図には左右同じ長さで描かれているので、少なくとも明治初期までは同じ長さだったはず。

じゃぁことじ灯籠の片方の脚が、いつ短くなって、どうして短くなったのかはわからないままらしい……

台風で倒れたのを誰かが起こして石に乗せたとか、誰かが寄りかかって倒して折れた、とか……いろいろ言われてます。

諸説あるけど実際のとこよくわからない。

兼六園ことじ灯籠・金沢

ことじ灯籠をよく見るとわかるんですが、片方の脚が石の上に乗ってるんですよね。

ただそれにより全体のバランスを保つことができているとも言える。

いつ誰がこうしたのかはわからないけど、まさに怪我の功名的な?

ことじ灯籠の高さは2.67m。

水中にある方の脚は191cm。

石に乗っている脚の長さは80cm。

半分以上も短いんですよね。

まさに見事なまでのバランス。

ほんとかどうかわかりませんが、ことじ灯籠が倒れた当時、県は財政難で直すことができなかった。

そこでやむなく片方を石の上に置いた。

要は当座しのぎですね。

ところがそれが珍しい灯籠だ!と話題を呼び全国的に有名になったとかなんとか……

何度も倒されてきた兼六園の徽軫灯籠(ことじとうろう)

兼六園を代表する景観のことじ灯籠。

実はこれまでに何度も倒されているんですよ……

昭和44年に火袋という、火を灯すところが激しく壊されたのですが、京都の職人・西村金造の元に運び修復します。

ところが昭和52年にはまたしても灯籠が壊される。

宝珠・笠・火袋・中台から脚まですべての部分が壊れたらしい……

そこで西村氏が2代目のことじ灯籠を作ります。

なので現在兼六園にいることじ灯籠は、2代目なのです。

初代のことじ灯籠は、菰に包まれ管理事務所に保管されているそうです。

実は兼六園が有料化されたは昭和51年(1976)以降なんです。

それまでは無料開放されていて夜間も出入り自由だったためか、これまでに6回も倒されているんです、ことじ灯籠……

いやいやいくら自由に出入りできたからって、倒したらあかんやろ。

全くバチ当たりな人もいたもんです。

徽軫灯籠(ことじとうろう)へは石川門前の桂坂口から行くと近い

石川門

ことじ灯籠は霞ヶ池の北岸にあります。

兼六園にはたくさんの出入り口があるのですが、これまた金沢を代表する石川門とちょうど向かいにある桂坂口から入ると、結構近いです。

THE金沢な石川門と兼六園のことじ灯篭を抑えられるのでおすすめです

が、そのため現在はめちゃくちゃ人が多い場所でもあります

兼六園・金沢

ここですね。

普段は平日でもたくさんの方で賑わっているのですが、石川緊急事態宣言があけた直後だったからかまだ人気は少なかったです。

桂坂口からは、やはり石川門目の前なことと、団体客の方もここから出入りすることが多いのでまぁまぁ混雑します。

もし、桂坂口が混んでいたら、左横の道を進むと桜ヶ丘口があります。

こちらの桜ヶ丘口を利用する方は少ないので、こちらからだとすんなり園内に入れたりしますよ。

兼六園ことじ灯籠・金沢

北陸新幹線開業以降はかなりの賑わいで、たくさんの方がことじ灯籠前で写真を撮ってます。

みなさんお行儀良く虹橋の手前で順番待ちされてます。

兼六園ことじ灯籠・金沢

人が写らないことじ灯籠を撮れる機会などここ数年なかったので、つい色々撮りまくってしまいました。

兼六園ことじ灯籠・金沢

うん、美しいですね。

いつ、どうして片方の脚が短くなってしまったのかはわからないですが、徽軫灯籠(ことじとうろう)の美しさはこれで完成されたのかもしれませんねぇ。

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徽軫灯籠(ことじとうろう)[兼六園]へのアクセス

兼六園ことじ灯籠・金沢
名称兼六園、徽軫灯籠(ことじとうろう)
所在地〒920-0937 石川県金沢市丸の内1番1号
開園時間[3月1日~10月15日]7:00~18:00(退園時間)
[10月16日~2月末日]8:00~17:00(退園時間)
休園日無休
入園料大人320円、6歳以上18歳未満100円
65歳以上無料、障がい者無料(介護者1名免除)
石川県民は土日無料
※それぞれ公的機関が発行する証明書の提示が必要
駐車場なし(障がい者用駐車場は事前に管理事務局へ連絡)
アクセス「兼六園下・金沢城」バス停から徒歩約3分
問合せ076-234-3800
URLhttp://www.pref.ishikawa.jp/siro-niwa/kenrokuen/

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