【金沢城石垣めぐり】三十間長屋コースと薪の丸コースを歩く

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金沢城石垣めぐり三十間長屋コース

加賀百万石を築いた前田家の居城・金沢城

本丸北西には重要文化財の三十間長屋があります。

ここから鉄門を通って戌亥櫓跡や本丸園地へと行きたいところですが、実は三十間長屋の建物の裏に薪の丸へと至る通路があるのです。

金沢城石垣めぐり」では三十間長屋コースという名前がついていますが、このルートは江戸時代、実際に藩士たちが通っていたルートでもあるということなのです!

【金沢城】三十間長屋は藩政期に建てられた建物で重要文化財

金沢城石垣めぐり・三十間長屋コース

金沢城三十間長屋

金沢城では、本丸の東側を「東の丸」、西側の一段低くなった場所、三十間長屋があるあたりを「本丸附段(ほんまるつけだん)」と呼んでいたそうです。

本丸付段から薪の丸へと続くルートは、金沢城石垣めぐりの「三十間長屋コースにもなっています。

三十間長屋コースへと続く通路は、三十間長屋の奥、極楽橋と反対側にあります。

写真の左端の木が生えているところあたりです。

金沢城石垣めぐり三十間長屋コース

ほんとにかなり端っこまでいかないと気づかないと思います。

この通路を行くと、玉泉院丸庭園や、いもり堀園地の方へも出れます。

ただしここの通路は16時50以降閉鎖されますので散策の際はお時間に余裕を持って行きましょう。

金沢城本丸付段から薪の丸へと続く通路

金沢城石垣めぐり三十間長屋コース

金沢城の本丸附段から薪(たきぎ)の丸へと続く通路は、高さ約10メートルの急斜面を、何度も折れ曲がりながら本丸附段と薪の丸とを結ぶ石段の通路だったそうです。

現在は、本丸附段に残る建物は三十間長屋のみですが、江戸時代前半までは通路の降り口の脇に櫓が立っていたそうです。

金沢城石垣めぐり三十間長屋コース

現在の通路降り口はこんな感じ。

林の中へと入っていく感じですが、かつてはここに櫓があったということか。

金沢城石垣めぐり三十間長屋コース

ではせっかくなので藩士たちも通ったであろう道を降りて行きます。

今は石段ではなくなってますね。

金沢城石垣めぐり三十間長屋コース

城というか、山?森?

金沢城石垣めぐり三十間長屋コース

そしてなかなかの急勾配。

江戸時代は石段だったんですよね?

ちょっと想像できないくらい緑が生い茂ってます。

マイナスイオンたっぷりで心地いいですが。

ここ金沢の中心地ですよね?

金沢城石垣めぐり三十間長屋コース

ところどころ現れる石垣が城跡だったことが伺えますが。

柱?を乗っていたような石の土台もありますね。

ということはここに門があったのかな?

金沢城石垣めぐり三十間長屋コース

だいぶん石垣も苔むしてますね。

100年ちょっとでこんなに変わるもんなんですねぇ。

刀剣・書籍などを納める蔵があった金沢城薪の丸(たきぎのまる)

金沢城石垣めぐり三十間長屋コース

三十間長屋から薪の丸へと続く林の中の通路を抜けるとやや広い道に出ました。

どうやらこの辺りがかつての薪の丸だったところらしいです。

金沢城石垣めぐり三十間長屋コース

薪の丸には、前田家に伝わった刀剣・書類などの宝物を収める蔵が置かれていて、役所や番所などが立ち並んでいたそうです。

現在は建物があったとは思えない、完全なる森と化してますが。

薪の丸という名前は、加賀藩3代藩主前田利常の正室である珠姫が、本丸に居住していた頃に、薪を置いていた場所だったことから「薪の丸」という名前がついたらしい。

珠姫は江戸幕府の徳川第2代将軍・秀忠とお江の方の娘です。

ちなみに金沢城の東の小立野台地に珠姫を祀る寺院・天徳院があります。

金沢城石垣めぐり三十間長屋コース

薪の丸から右手に行くと玉泉院丸庭園へ、左手に行くといもり堀園地へと通じます。

いもり堀園地の方には石積み模型などの展示物もあるのですが、城外へと出てしまうので、玉泉院丸庭園の方へと戻ります。

金沢城 薪の丸東側の石垣は粗加工石積み

金沢城石垣めぐり三十間長屋コース

薪の丸から玉泉院丸庭園の方へ向かうと、ちょうど三十間長屋から降りてきた通路を見上げることができます。

手前の石垣のかどが算木積みになっていて、上の部分もある程度の広さがあるので櫓が立っていたんでしょうかね?

金沢城石垣めぐり三十間長屋コース

この辺りもかなり立派な石垣が見れますよ。

金沢城石垣めぐり三十間長屋コース

説明書きによると、薪の丸東側の石垣も、鯉喉櫓台や二の丸北面と同じく、形を揃えた石を整然と積み上げた粗加工石積み

寛永頃(1624〜1644)に作られ、寛文6年(1666)年に加賀藩の穴生(石垣普請職:いわゆる石垣職人)の後藤権兵衛によって改修されたという記録が残っているそうです。

金沢城 いもり坂と薪の丸

金沢城石垣めぐり三十間長屋コース

薪の丸をさらに進むと、玉泉院丸庭園近くのいもり坂へと出ます。 

金沢城石垣めぐり三十間長屋コース

いもり坂から薪の丸までの通路は「薪の丸コースというそうです。

ここも16時50以降は閉鎖されるので散策の際はご注意を。

金場取り残し積み(切石積み)の石垣がみれる金沢城 薪の丸

金沢城石垣めぐり三十間長屋コース

いもり坂から見た薪の丸の石垣。

この辺りからも立派な石垣を見ることができます。

金沢城石垣めぐり三十間長屋コース

いもり坂は実は藩政期にはなかった、明治以降に作られた通路なのです。

この辺りは玉泉院丸に面した斜面の一角にあたるため、庭園向きの石垣として整備された場所です。

切石積みの一種で、表面の縁取りだけをきれいに揃えて、内側を粗いままにしておく「金場取り残し積み」などが見られます。

三十間長屋の石垣と同じ積み方ですね。

ここの石垣も寛永頃(1624〜1644)に作られ、寛文頃(1661〜1673)に改修されたそうです。

金沢城石垣めぐり三十間長屋コース

いもり坂。

明治以降に作られたというだけあって広くて通りやすいですね。

金沢城石垣めぐり三十間長屋コース

玉泉院丸庭園の方へと行くと、THE庭園のための実用度外し見た目重視の他では見れない「色紙短冊積石垣」がありますよ。

【金沢城石垣めぐり】玉泉院丸庭園にある「色紙短冊積石垣」は石垣の基本カチ無視してアートを追求した石垣
金沢城石垣めぐり三十間長屋コース

いもり坂に面した石垣。

金沢城石垣めぐり三十間長屋コース

いもり坂から見た玉泉院丸庭園鼠多門

なかなかの絶景です。

いもり坂は、玉泉院丸庭園や鼠多門と通じているので人も多いのですが、三十間長屋から薪の丸へと至る通路はあまり人がいないですね。

緑も豊かで気持ちいので散策路としてもおすすめですよ。

金沢城 薪の丸(たきぎのまる)へのアクセス

金沢城石垣めぐり三十間長屋コース
所在地〒920-0937 石川県金沢市丸の内1
開園時間[3月1日~10月15日]7:00~18:00 (退園時間)
[10月16日~2月末日]8:00~17:00 (退園時間)
休園日無休
入園料無料
ライトアップ毎週金曜日・土曜日、祝日の前日など(その他、観桜期や紅葉期など)
日没から午後9時まで
無料
駐車場なし
アクセスバス「兼六園下」下車徒歩約3分
問合せ076-234-3800
URLhttp://www.pref.ishikawa.jp/siro-niwa/kanazawajou/

菱櫓・五十間長屋・橋爪門続櫓・橋爪門

開館時間9:30~16:30(最終入館16:00)
入館料大人(18歳以上)320円、小人(6歳~18歳未満)100円

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