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金沢城にある「河北門」は、城内への実質的な正門。
江戸時代にはお殿様もここから出発して参勤交代へと向かわれたはず。
明治時代に撤去されていた「河北門」が復元整備され、平成22年(2010年)4月24日から一般公開されました。
金沢城の正面入り口である「大手門」を入り、目の前に広がる新丸広場を抜けた先にある門が「河北門」。
「河北門」は金沢城の三の丸へと続く門であり、実質的な、城内への正門にあたります。
兼六園とセットで訪れるであろう人が多い「石川門」は、実はお城から私庭へと向かういわば裏口的な門なのです。
だから江戸時代、参勤交代へと向かうお殿様もここ「河北門」から出発したはずなのです。
「石川門」から金沢城に入ると、すぐ目の前にある大きな門が「河北門」なので、是非こちらも訪れてみましょうね。
(河北門パンフレットより)
金沢城には「金沢城三御門」と呼ばれる
- 石川門(重要文化財)
- 橋爪門
- 河北門
があったのですが、宝暦9年(1759)の宝暦の大火で、金沢城の建物の大半が焼失し、三御門も焼失してしまいました。
その後、安永元年(1772)にまず「河北門」が再建されました。
(「石川門」は天明8年(1788)、橋爪門は文化6年(1809)に再建されてます)
しかしながら明治になり旧陸軍の管轄となり、明治15年(1882)頃に「河北門」は撤去されてしまうのです。
(なんてもったいないことを!)
戦後は金沢大学のキャンパスとなってましたが、移転により石川県が用地を取得し、平成13年(2001)に「金沢城公園」として開園。
どんどん金沢城の発掘調査・復元整備を進めてまして、平成22年(2010)に「河北門」が復元オープンしたのであります。
「河北門」の復元の際には、埋蔵文化財調査によって発掘された礎石がそのまま使用活用したり、天保元年(1830)の「御城中壱分碁絵図」や明治期の古写真などを元に、なるべく忠実に再現したそうです。
復元された建物は、安永元年(1772)に再建され、明治まで存続していた「河北門」の姿だそうです。
およそ130年ぶりの復活であります。
大手門を入り、新丸を抜け、河北坂を登ったところにある「河北門」。
金沢城の三の丸へと入る実質的な正門、いわば玄関ですね。
城内へと入る防御の要であります。
(写真素材|金沢城・兼六園より)
河北門へと向かう河北坂もまぁまぁな上り坂になってます。
河北門の左下の湿性園から見ると傾斜がよくわかります。
新丸から見てもかなりの高低差がありますね。
これも防御力を高めるためのものか。
湿性園からは菱櫓も見えます。
石垣に何やら縦長の穴?のようなものがあるけど、なんだろう、水路かな?
この辺りの石垣は野面積みですねぇ。
目の前に見えるのが、河北門一の門。
平入り門の二本の主柱の後ろに控柱を付属させ、その上に屋根を付ける「高麗(こうらい)門」という形式の門だそう。
幅4.7m、高さ7.4mの総欅造り。
脇土塀は海鼠壁仕上げ。
さらに土塀の内側には隠し狭間があるのです!
つまり戦の時には狭間外側の海鼠壁を破って鉄砲狭間として使えるようになっているのです。
こわっ。
ちなみに、金沢城の三御門(石川門・橋爪門・河北門)は、同じ様式の一の門で、門幅は「石川門→河北門→橋爪門」の順でやや大きく造られているそうです。
河北門一の門の右側にあるのが「ニラミ櫓台」。奥にちらっと見えているのは菱櫓。
宝暦の大火で焼失した「河北門」には、「石川門」と同じ、2層の櫓があったそうですが、安永元年に再建された「河北門」は、出し(出窓)付きの土塀によるものだったらしく、こちらの形式で復元されてます。
城内からはにらみ櫓台の裏側が見えますよ。
石垣の下の方、グレーの石は野面積みで、上の赤い石のとこは打込ハギで、両端が切込ハギになってるのかな。
ここだけで3種類の石垣になってますね。
石垣も、緩みの著しい箇所を一旦解体して、破損石材を補修して忠実に積み直したそう。
石組の溝も遺構を保存しながら補修しつつと、遺構をしっかり修理活用して復元されてるそうです。
左側に見えてるのが、河北門二の門の櫓ですね。
上から狙われたらひとたまりもないなー。
河北門一の門の内側。
これが隠し狭間ですね!
たしかに外からは狭間があるとはわからないですね。
河北門一の門を入って、直角に曲がった先にあるのが河北門二の門!
河北門の内側の門が二の門。南北の石垣台の上に櫓(長屋)を渡す櫓門(渡櫓)の形式。
外観は石川門とほぼ同じ。
ただし規模は一回り大きくて、幅26.9m×奥行き8.2m。
高さは12.3mあります。
さらに二の門の門扉、柱、梁には厚さ3 ㎜の鉄板(帯鉄)が鋲で止められていてめちゃめちゃ堅牢な門という印象。
防御力ハンパない。
さらに一の門側の壁面には石落し付きの出し(出窓)もあるよ。
江戸時代は弓奉行の管理下にあり、弓などの武具が収納されていたらしいです。
二の門の櫓内部は見学することもできますよ。
しかも無料♪
二の門の南側の脇柱の礎石は、当時のまま発掘された礎石が再利用されてるよ。
二の門からみた一の門。
真っ直ぐ一直線に続いてるわけではなくて直角に折れ曲がってますね。
(写真素材|金沢城・兼六園より)
この写真はわかりやすいですね。さすが公式。
それぞれの門の正面は土塀なので、四方をぐるっと囲まれてるわけです。
これがお酒を飲む時の升に似てることから「枡形」と言います。
『博士ちゃん』とか、テレビでお城の番組をしてるとほぼ必ずと言っていいほど耳にするので知ってる方も多いでしょう。
こんな感じでぐるっと囲まれてるので、ここに閉じ込められたら攻める方はひとたまりもないですね。
さすがに城の入り口を守る門なだけあってしっかり造られてますねぇ。
河北門二の門を抜け、三の丸園地から見た「河北門」。
入り口から見るのとまるで印象が違いますね。
入るときは、うわぁ強そうな城……という感じなのに、城内から見るとなんとも優美ですねぇ。
赤と青の戸室石の石垣と、その上の漆喰の城壁、美しいね。
河北門の右側に組まれた階段から、河北門の櫓内部に入れます。
河北門内部の見学はなんと無料ですよ!
河北門と三の丸広場。
そして左奥に見えるのが金沢城の三御門の1つ「橋爪門」です。
所在地 | 〒920-0937 石川県金沢市丸の内1 |
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開園時間 | [3月1日~10月15日]7:00~18:00 (退園時間) [10月16日~2月末日]8:00~17:00 (退園時間) |
休園日 | 無休 |
入園料 | 無料 |
ライトアップ | 毎週金曜日・土曜日、祝日の前日など(その他、観桜期や紅葉期など) 日没から午後9時まで 無料 |
駐車場 | なし |
アクセス | バス「兼六園下」下車石川門経由徒歩約5分 バス「香林坊」下車玉泉院丸口経由徒歩約7分 バス「尾張町」下車大手門口経由徒歩約15分 |
問合せ | 076-234-3800 |
URL | http://www.pref.ishikawa.jp/siro-niwa/kanazawajou/ |
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