【週末英語#72】「hear」と「listen」違いは自然に「聞こえる」のか意識的に「聴く」のか

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週末英語(weekend english)hearとlistenの違い

  • listen
  • hear

どちらも日常会話でよく使われる「聞く」。

日本語なら同じ「聞く」だけど、これまた明確な違いがございました。

「hear」は自然に「聞こえる」

「hear」は「聞く・聞こえる」という意味ですが、どのように聞いてるかというと「聴覚で音を感知する」という状態。

 

つまり、

  • 自然に「耳に入ってきた」音を聞く
  • 「たまたま」音が聞こえる

という時に使います。

 

例えば、

  • ノックする音が聞こえた(hear someone knocking)
  • 犬の鳴き声が聞こえる(hear the dog bark)
  • 噂話を聞いた(heard the rumor)

など、意識して聞いたわけではなく、「自然に」耳に聞こえてきたもの、無意識に聞こえる状況に対して「hear」を使うということですね。

 

「hear」は「声」や「音」だけでなく、「知らせ・うわさ」が耳に入るという意味でも使われます。

「知らせ」とか「うわさ」も、自発的に聞きに行くというよりは、自然に入ってくるものですからね。

「耳にした」という感じですね。

 

参考までに『ロングマン英英辞典』で「hear」は、

to know that a sound is being made, using your ears

という風に説明されてます。

 

「hear」を使った例文

例文を見ながら、イメージをつかんでいきたいと思います。

 

  • I heard your voice.
    (私は、あなたの声を聞いた。)

これは、意識的に聞いたのではなくて、どこからか「自然に」あなたの声が聞こえてきたという状況を表してます。

 

  • I heard someone call my name.
    (誰かが私の名前を呼ぶのを聞いた。)

これも、誰かがどこかから自分のことを呼んでいる声が「聞こえてきた」という状況ですね。どこかを歩いてたら「自然に」聞こえてきたという感じですね。

誰かに呼ばれると思いながら歩いたりすることはないので「hear」。

 

  • Can you hear me?
    (聞こえてる?)

私の声が、あなたの耳に入っていますか?声が聞こえていますか?というイメージ。

 

  • I hear some strange noise.
    (なんか不思議な音が聞こえる。)
  • I’m so happy to hear your voice.
    (あなたの声が聞けてすごくうれしいです。)
  • I was surprised to hear the news.
    (私はそのニュースを聞いてとても驚いた。)
  • I hear the music from the next door.
    (隣から音楽が聞こえる。)
  • I couldn’t hear anything because of the road construction.
    (道路工事のせいで何も聞こえませんでした。)
  • Can you hear the birds singing outside?
    (外で鳥が鳴いてるの聞こえる?)
  • I can’t hear anything.
    (何も聞こえませんでした。)
  • I hear footsteps outside.
    (外で足音が聞こえます。)
  • I haven’t heard from him for awhile.
    (彼からしばらく連絡がありません。)

  • This is the first time I have heard of such a rule.
    (そんなルールは初めて耳にしました。)

  • I’ve heard that you live on your own.
    (一人暮らしをしているんだって。)

「hear」には「うわさ話を耳にする」という意味でも使われることがあります。

「listen」は意識的に「聞く」

「listen」は、自分から「声」や「音」、「話」などに耳を傾け、積極的に、意識的に「聞く」時に使います。

「hear」が無意識・自然に「聞く」のに対して、「listen」は自ら主体的に「耳を傾けて聞きにいく」イメージ。

 

「hear」が「聞く」なら、「listen」は「聴く」かな。

 

例えば、

  • ラジオでニュースを聴く(listen to the news on the radio)

は自ら聞きにいってるので「listen」になる。

 

 

ちなみに『ロングマン英英辞典』の説明は、

to pay attention to what someone is saying or to a sound that you can hear

とあり、pay attention(注意を払う)と書かれてますね。

「listen」を使った例文

  • Listen to me. 
    (私の言うことを聞いて)

この場合は、自分の「言う・話す」ことをしっかり意識して聞いて欲しいので、「listen」が使われる。

英語の授業でよく先生が言ってましたね。

 

  • Are you listening to me?
    (私の話を聞いているの?)

これは、話を聞いてない人に対して、「ねぇ、話聞いてる?聞いてないよね?」的な、「話聞けや、聞いてねーだろ」と若干批判するようなニュアンスを含んでますかね。

 

  • I’m listening to you.
    (聞いてますよ。)

 

という風に「listen」を使って「聞いてますよ」という場合は、ちゃんとあなたの言ってることを意識的に集中して聞いてますよ!ということを伝える時に使います。

 

  • I listen to music every morning.
    (私は毎朝音楽を聴いています。)
  • I will listen to your complaints anytime.
    (あなたの愚痴をいつでも聞くよ。)
  • I was listening to the game on the radio instead of watching it on TV.
    (その試合をテレビで観る代わりにラジオを聞いていました。)
  • We had a chance to listen to the orchestra.
    (僕たちはオーケストラを聞く機会がありました。)
  • You should listen to my advice.
    (あなたは私のアドバイスを聞き入れるべきだ)
  • She doesn’t listen to other people.
    (彼女は他人の言うことを聞きません。)

「listen」は「耳を傾ける」という意味があることから、「聞き入れる」という意味でも使われます。

「hear」と「listen」意味の違う「聞く」

「hear」と「listen」の大きな違いは、意識的に聞くかどうか。

では、次の文章には「hear」と「listen」どちらが入るか。

 

  •  I was( )to the radio when I( )the phone ring.

意味としては、「電話が鳴ったのが聞こえた時、私はラジオを聞いていた。」ですね。

どちらも「聞く」が入る。

 

最初の「聞く」は、

  • ラジオを聞く

つまり、ラジオを意識的に「聞いて」いた。

ということはここに入るのは「listen」。

was と be動詞があるので、この場合は過去進行形の「listening」ですね。

  • I was listening to the radio(ラジオを聴いていた/ラジオに耳を傾けていた)

 

 

次の「聞く」は、

  • 電話の音が聞こえた

電話の鳴った音が「自然に」耳に入ってきたということなので、「hear」が入る。

  • I heard the phone ring(電話の音が聞こえた)

 

というわけで答えは、

  • I was listening to the radio when I heard the phone ring.

となりますね。

 

 

では、

  1. Did you hear me?
  2. Did you listen to me?

この2つの違い。

 

1つ目の「Did you hear me?」は、「私の声が聞こえた?」という意味で、内容がわかったかどうかは別として、「声」「音」自体が聞こえていたかどうかを確認しています。

 

一方2つ目の「Did you listen to me?」は、「私の言った内容をちゃんと聞きましたか?」という意味で、話している内容をきちんと集中して聴いて、内容を理解したかどうかを確認しているのですね。

 

 

  1. I heard music.
    (音楽が聞こえた。)
  2. I listened to music.
    (音楽を聴いていた。)

この場合は、1つ目は「なんの曲かはわからないけれど、何か音楽が聞こえてきた」。

2つ目は、「聞きたくて音楽を聴いていた」という意味ですね。

 

 

  1. Did you hear music this morning?
    (今朝、音楽聞こえた?)
  2. Did you listen to music this morning?
    (今朝、音楽聴いてた?)

1つ目は「何か音楽が自然に聞こえてきた」、2つ目は「意識的に自分で音楽をかけて聴いていたか確認している」という違いですね。

 

まとめ:「hear」と「listen」の違い

  • hear自然に耳に入ってきた音を「聞く」(受け身)
  • listen意識的に耳を傾けて「聴く」(主体的)

「hear」と「listen」の違いは、「聞く」対象の「音」を「意識的に聞くかどうか」の違い。

  • 聞こえてくる=受け身的に聞くのが「hear」
  • 意識的に聞きにいく=主体性をもって聞くのが「listen」

という風にも言えますね。

 

なので、英語の聞き取りテストは「hearing test」ではなく、「listening test」となりますね。

ちなみに「hearing test」は耳鼻科などの張力を調べる検査のこと。

 

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