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最近、日本刀にハマりかけつつも、いやここで両足つっこむと完全に沼の深みにはまってしまうな。
と自制しているところへガチ刀剣好きの友人に
「秋水美術館楽しいよ!今やってる企画展も楽しそうだし一緒に行かない?」
と誘われ、行っちゃいました。
刀を見に。
富山まで。(・・*)ゞ
富山市にある森記念秋水美術館。
建物も和モダンな感じで素敵です。
この森記念秋水美術館は、創立者の森さんが収集した美術品を展示している美術館で、「秋水」というのは日本刀で「曇りの無い研ぎ澄まされた刀」を意味する言葉なんだそうです。
中に入ると甲冑がお出迎えしてくれます。
陣羽織を羽織って記念撮影もできます。
ちなみにこの甲冑、なんと戦国時代に実際に使われてたのと同じ材料・技術を用いて専門の甲冑職人が制作されたんだとか!
しかもこの甲冑は手で触ってもいいのですよ!
もちろん注意して触ってね。
思わず赤い鎧兜は『真田丸』を思い出しますね。
館内マップもこんな感じで日本刀の形や鋼を意識した感じになってるのかな。
2階の情報コーナー、展示室の前には、日本刀の姿の変遷や刃文や地金の鑑賞のポイント。
日本刀の5大産地などの基本情報のパネルがあります。
あと富山・越中の刀工、宇多派・則重・郷義弘についての説明もあります。
そして、日本刀の制作工程もわかりやすく展示されてます。
この向かいには映像やデータベースコーナーもありました。
そして2階展示室の入り口前にも刃文の見方の説明があります。
さらに、日本刀の各部の名称などをまとめたファイルもあり、これを手に鑑賞できます。
ポイントがまとめられてるので日本刀初心者にはありがたい手引書です。
しかも英語バージョンもあります!
てことは外国の方も結構見にくるってことかな。
運が、タイミングが良ければ?「刀剣解説員」がいることもあります!
これなんだろう?とかちょっと疑問に思ったことをすぐその場で聞けるのはいいですね。
なんと俳優の奥田瑛二さんによる日本語音声ガイドもあります。
借りる時に預かり金として1,000円渡すのですが、音声ガイドを返却すると戻ってきます。
のでつまり無料です。
だったら借りない手はないでしょう。
音声ガイドはiPodでした。
作品にヘッドホンのマークがあるものはガイドがあり、プレイリストから選択して音声ガイドを聞くという感じです。
刀を見ながら奥田瑛二さんの渋い声で解説を聞くというのはなかなか素敵な体験です。
なんと!展示作品はすべて撮影可能だったんです!
もしかしたら展示内容により違うかもしれませんが「刀をめぐるダンディズム」展はOKでした。
フラッシュはダメです。
まず3階の甲冑や馬具などの武具の展示へ。
加賀藩前田家の初代利家公の長男、前田利長が所用したという兜。
兜の上のとこ、前立てという部分にムカデがいるんですねー。
えー、頭にムカデ!?
って思うけど、ムカデは後退しない虫ということで「勝虫」として武士に好まれていたそうです。
あと摩利支天の使いでもあることから好まれたらしいです。
摩利支天は仏教の守護神である天部の一柱で、陽炎を神格化したものなんですが、
陽炎は実体がない
↓
「傷がつかない」
ということで武士の間で摩利支天信仰があったんだそうです。
ちなみに前田家も摩利支天を信仰してます。
しかし、いくら縁起がいいとはいえ、ムカデかぁ……
これは初代越前北ノ庄藩藩主の結城秀康が所用したとつたわる甲冑。
結城秀康という武将は、あの徳川家康の次男として生まれたんですが、
秀吉の養子、つまり人質になり、
その後秀吉に実子が生まれたら今度は結城家の養子になり、
となかなか波乱万丈な人生を送られてます。
そのためか、この甲冑には徳川の家紋の「三ツ葉葵紋」と、豊臣家の家紋「五三桐紋」の両方が交互にあしらわれてるんですよ。
なかなかに興味深いデザインだなぁと。
2つの紋がわかるようにアップにしてみたんだけど、わかるかな?
そして反対側の壁一面を贅沢に使った刀剣「古宇多」。
なかなかの迫力です。
それにしても実に贅沢な展示方法ですねぇ。
まぁでもここまでドアップの大迫力の写真もあると刃文の細部までよく見えてすごくわかりやすかったです。
壁に貼られていた「江戸(嘉永)時代大名紋章及城郭図」。
日本地図には城の場所と大名の家紋が載っていて、左上の表には江戸時代石高武鑑が載っているのです!
江戸城の次にはもちろん加賀百万石の金沢城です〜♪( ̄▽+ ̄*)
しかも!古建造物現存の城21城と、現存天守閣の城12城も載ってるんです!
下には五街道の宿場町が全部載ってます。
これ欲しい!
ミュージアムショップに売ってないかなと思ったけど売ってなかった……
2階の展示室へ入ると真っ先に展示されていたのが「堅木文様漆塗鞘打刀拵」。
なんとこの刀と拵、あの映画「散り椿」の撮影に貸し出され、瓜生新兵衛役の岡田准一さんの佩刀として使われたんだそうです!
「佩刀」は「はかし」とか「はいとう」と読み、刀を腰に帯びること、要は帯刀のことです。
よく見ると柄のとこに蛇がいますね。
「刀をめぐるダンディズム」展のポスターにも使われてる、虫尽くしの脇差。
蝉・カブト虫・蜻蛉・蜂・てんとう虫・蝉の抜け殻までこれでもか!ってくらい虫をあしらった脇差。
鐔とか柄の先端とか、そんなとこにまでってくらい虫尽くし。
トンボがいないなと思ったら鞘の先端にいました。
いやまぁ職人技すげーなと思いつつも、まぁまぁ虫さんがリアルでねぇ……
一個一個書きたいけどそしたらとんでもない量になるので、
こっから先はもうダダダっといきます。
薩摩の刀。「薩摩拵」というそうですが、やっぱなんかちょっと他と比べるとごっついですね。
まさに西郷どん。
鮫皮を使うことで白いあられ模様が出る鮫鞘。
3種類くらいいたんですが、なかなか反対側の展示物が反射して上手く撮れない……
短刀の「包俊」。
柄の龍がめっちゃ細かい。
荒木東明が金具類を全て作った脇差。
「粟穂図」の金具があしらわれてるんですが、めっちゃ細かいです。
「穂」?のひとかたまりの花は全部同じ大きさの7粒なんだとか。
「粟穂図」を作らせたら右に出る者はいないと言われていたそうですが……でしょうねぇ。
この辺の細かさを見ようと思ったらもう単眼鏡がないと無理っす。
あ、秋水美術館では単眼鏡の貸し出しもしてくれます。
ついでに東明さんの粟穂図大小縁頭。
細かいわー。
森記念秋水美術館のミュージアムショップで売ってる日本刀のブックエンド!
かっこいい!
ちょっと欲しい!
でもその前に本棚整理しないとだ!
日本刀と手裏剣のマグネットがなかなかツボ。
そして鐔の形の小物類。
ピアスやチョーカーも普通に可愛い気がする。
コースターもなかなかいいなぁ。
時間がなくていけなかったんですが、1階には秋水をコンセプトにしたという和カフェもありました。
お菓子の楊枝が刀の形らしいんですよ。
日本刀はやっぱ面白いですねー、興味深いというか。
刀剣とか刃文もいいんですが、鐔とか鞘の拵の方により惹かれるかなぁ。
でもなぁここに足を踏み入れると確実にズブズブと深みにはまっていきそうで怖いなぁ……
もうちょっと外側からライトに眺めるくらいにとどめておきたいなぁ。
興味の幅が広がりすぎるとそれはそれで楽しいんだけど、時間とお金が足りない!
でも好きなものやそそられるものにどっぷり浸かりたい!
あぁジレンマ……
一日が短すぎる……
名称 | 秋水美術館 |
所在地 | 富山県富山市千石町1丁目3番6号 |
開館時間 | 10:00~17:00(入館は16:30まで) |
休館日 | 月曜日・火曜日(祝日の場合は開館、翌日休館) 年末年始(展示替え作業などで休館する場合あり) |
入館料 | 一般 800円 団体 600円 大学生以下無料 |
駐車場 | あり |
アクセス | 市内電車環状線約10分「大手モール」下車徒歩約5分 富山ICから国道41号線経由車で約15分 |
TEL | 076-240-4822(ランチの予約は電話で) |
URL | https://www.shusui-museum.jp |
SNS | Twitter、YouTube、facebook |
オンラインショップ | https://www.online-shibazushi.com |